愚かなハッカーたれ、利口なエンジニアよりも

自我と距離をおきたいプログラマの日記

進化論から考える正義でフルボッコする心理分析

脳科学者の中野信子さんのお話。なぜ人はネット上で正義を盾にフルボッコすると気持ちが良いのかという分析をしている。

logmi.jp

要約すると、

  • 本来、人間は自然環境の中で個体としては弱い存在である
  • それが地球上で70億も個体数を増やすに至ったのは、共同体を築き上げてきたからである
  • したがって共同体の存在を脅かす個体に対して、排他的な感情を持ち、かつ、叩きのめすことに快感を抱く個体が自然選択の中で生き残ってきた

という分析をしている。なるほど。以下は記事からの引用。

そのリスクを乗り越えるために、脳が工夫をしたのが、「バッシングに快感を持たせる」ということです。叩くと気持ちいい。誰かを責めて、泣くまで締め上げると気持ちよく感じるようにできている、というわけなんです。その快感がシャーデンフロイデなんでしょうね。

共同体を維持するためには、他の遺伝的形質でも良かったはずで、こういうなんとも嫌な気がする遺伝的形質が自然選択されたのは偶然的な要素もあるんでしょうね。うーん、なんか脳のバグがたまたま攻略法になりましたみたいな感じがする・・・

ちなみにこのシャーデンフロイデというドイツ語は、中野信子さんいわく日本語だとネットスラングの「メシウマ」がぴったり当てはまるらしい(笑)

いわゆるネットスラングの「メシウマ」というのが一番ぴったりくる、そんな概念です。メシウマ、って「他人の不幸で今日もメシがウマい」の略なんですよね? シャーデンフロイデは、妬みの相手が失敗したときに感じる喜びの感情のことです。例えば、自分と同学年で同性の人が、素敵な恋人とつきあいはじめました。誰もが羨むような人とお付き合いをしている。でも、どうもそのせいか成績も下がって、なんか別れたらしいよ、とかね。

SNS時代になって炎上系インフルエンサーがポジションを固めるようになったのは、快感のためにフルボッコしてくる人たちに折れることなく、燃えながらフォロワーを稼いで電子空間上に新たな共同体を作れるからでしょうね。

この正義でフルボッコ快楽遺伝子たちが泳いでいる遺伝子プールの中で、中野信子さんが提唱する有効な生存戦略

目立たないように、突出しないように振る舞って、自分の利益はこっそりと仲間内だけでおすそ分け、というのが一番いい戦略になります。あんまり希望のない話で申し訳ないようですけども、日本こそが、そうした戦略が適応的である社会です。

脳科学者の出した結論と、ネット社会を観察して行き着いた私の結論は完全に一致していて思わず吹き出してしまった(笑)

か弱き遺伝的形質の個体が、個人の幸福感を高めようと思ったら、クローズドなSNSで身近な人達との共同体を維持して、磨いた能力で得た余剰利益を彼らに還元することが正しい戦略だと思う。

オープンな場でセルフブランディングフルボッコが待っているからしんどい。今日もネットパトロール隊がどこかで誰かをフルボッコ

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